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2003年3月

2003年3月31日 (月)

5月公演のチラシ作り

実はすでに5月公演の準備が始まっている。で、今はチラシ作りの真っ最中。毎年「書き直しつつ」上演している開拓史だが、今年は現在のシーンを書き直さず、「去年夢天神で上演したバージョン」の再演でいく予定になっている。

1998年の初演では1時間だった「天神開拓史」。取材を続けながら書き直した結果、ついに去年のバージョンでは2時間を超える作品になっていた。初演では、物語が後半から急にシリアスになっていたが、今は後半部分にも笑いの要素を加え、物語のバランスもだいぶよくなった。追加取材でわかった情報も盛り込んでいるし、なにより去年のバージョンは「過去と現在の物語のリンクの仕方」がとても気持ちよく仕上がっていた。

というわけで、自分の中では去年の開拓史が決定版だと思っている。岩田屋の新しい本館が出来たときにまた書き直そうと思っているが、今年は去年完成した決定版を上演するつもりだ。

2003年3月30日 (日)

夢街道へ

今回の公演では肥前夢街道にとてもお世話になった。当初作るはずだった「ひよ子侍のオープニング映像」の撮影許可ももらっていたし(これについては、実際にロケハンもすんでいたので、いずれ何としても復活させたいと思っている)、公演で使った刀や鎧も夢街道から借りたモノだ。

今日は窓口になってくれた次賀君と一緒に、借りていた刀などを夢街道に返しに行った。借りに行くときに忙しくていけなかったので、せめて返すときぐらいきちんとお礼をしなければと思いついていったのだ。担当の方にお土産(もちろんひよ子の詰め合わせ)を渡して「本当にありがとうございました。」と挨拶。

もちろんお礼をきちんとするのが1番の目的だが、「またお願いします・・・」の一言も忘れないボクだった。

2003年3月29日 (土)

今後の予定

ギンギラ制作チームで来年3月までの予定を考える。もちろん最終決定はみんなで相談してからになるが、その前にたたき台としての予定を作る作業。

すでに決まっているのが5月の開拓史、9月に予定している嘉穂劇場でのひよ子侍、そして来年の西鉄ムーブ。

決まっている分だけでも十分楽しく(もちろん忙しく)なりそうだが、ほかにもいくつか面白そうな話が来ているので、「どれが実現可能だろうか?」と相談。ボクとしては、「嘉穂劇場でのひよ子侍上演」に重きを置いて、以降のスケジュールを組みたいと思っている。

「そんな先のことをもう決めるの?」と思うかもしれないが、西鉄ホールは1年前ぐらいから予定を立てないとうまく日程を押さえられないのだ。(実はすでによさげな日は東京大坂の劇団に押さえられてたりする。まったく油断ならないというか、さすがというか、これが制作力の差なのかなぁ・・・。負けずに頑張るぞー!)

とりあえず、意見を出し合って案を1つにまとめる。来週のミーティングで、ある程度のことは決めたいと思う。

2003年3月28日 (金)

ご褒美到着

今月一日に注文していた「HGカプセルポピニカPART4」と「コナミ SFムービーセレクションプレミアム」が届く。

これでサンダーバードから始まったコナミのシリーズはすべてゲット。内訳はサンダーバード14種、謎の円盤UFO7種、キャプテンスカーレット7種、マシンだけを集めたシリーズが7種、で、今回のプレミアムが3種の合計38種類!もちろんどれも箱買いなので少なくとも倍以上の数をもってることになる。(押入れが一杯になるはずだ・・・。)まあ、いずれ壮大なジオラマを作る気マンマンなので、いくつダブっても全然かまわないんだけどね。

これらはすべて「ジェリー・アンダーソン製作総指揮のTVシリーズ」に登場するメカ達なのだが、どれも本当にカッコイイ。中には1960年代にデザインされたモノもあるというのに、全然古さを感じない。ジェリー・アンダーソンによって生み出された世界が、いかに独創的だったかを改めて思い知らされる。だからこそ当時ちびっ子だったボクは熱中したんだろうなぁ。(というか、今だ熱中は続いてるんだけど・・・)

食玩ブームが起きて、小さい頃から大好きだったメカをこうして手に入れることが出来るなんて思いもしなかった。NHKでサンダーバードの放送も始まるし、うん、いい時代になったよなぁ。

2003年3月27日 (木)

西鉄ホールにて

5月公演の件で西鉄ホールへ。本当は昨日打ち合わせのハズだったのだが、ホールの中村さんとボクのスケジュールがあわず今日に変更になったのだった。で、ちょうどEー1グランプリの九州大会決勝をやっていたので、その様子をのぞかせてもらう。

参加劇団は全部で5つ

劇団きらら ほかの劇団が笑いに走りがちな中で、「自分たち独自の演劇的手法を追求する姿」には感動してしまった。きららは面白いというのは周りから聞いていたので、今回は「うん、なるほど」と納得。実はこれまで1度も観たことがなかったのだが(すみません)、次回公演がある時は何としても観なければ!

劇団あんみつ姫 さすがプロの貫禄で、踊り、衣装などショーとしての完成度は見事だった。ただ「お話しがもっと面白くできるはずなのに・・・」と、ちょっと不満も。(まあ、とまとママの魅力で、すべて許せてしまうんだけどね。)

羽犬塚歌劇団 徹底的に宝塚のパロディーをする集団。おバカすぎてとても素敵だった。正直、「天然なのか計算なのか」ボクにはわからないが、出来ればこのままどこまでも自分たちの世界を貫いて欲しい。

劇団Loose Man ここも笑いに走るのではなく作品の世界を追求していた。内容は「未来の戦場に紛れ込んでしまった少女の物語」。きちんと小道具を作り込んでいて、SFっぽい感じもしっかり出していた。

劇団Knock Outシアター ここの代表とは、昔北九州にいた頃に一緒に芝居をしたことがある。久々に会ったが相変わらずなので嬉しかった。昔から笑いが好きなヤツだったが、今回も「マイペースに笑いを追求している楽しさ」が観ていて伝わってきた。

5つを観た中で、ボクは劇団きららが1番好きだった。とりあえず、ホールの中村さんにきらら代表の池田さんを紹介してもらい、「1番面白かったです」と挨拶をさせてもらう。(きららの皆さん、あと片付けで忙しい時にお邪魔してすみませんでした。)

ちょうど公演が終わったばかりでカスカスになっていたので、今日のイベントはとてもいい刺激になった。東京から来ていたEー1プロデューサーの方とも「地方演劇のあり方」みたいな話で大いに盛り上がったし。

夜は、E-1で優勝した「劇団あんみつ姫」のとまとママと支配人の石川さんとボクの3人で、かりん塔へ。かりん塔の大将も入って4人で酒を飲む、気がつくと朝の4時になっていた。

2003年3月26日 (水)

同じ音

公演が終わると必ず散髪に行くことにしている。ボクがいつも行く散髪屋さんは、おばあちゃんが1人でやっていて、このおばあちゃんに公演のことを報告しながら髪を切ってもらうのが習慣になっているのだ。

おばあちゃんはいつもニコニコしながらボクの話を聞いてくれる。その笑顔が嬉しくてボクも「本番中に失敗した話」とか、笑える話を選んで話すようにしている。

今回も髪を切ってもらいながら話していたら、不意におばあちゃんの表情が暗くなった。で、「あのときと同じ音だわ・・・」とおばあちゃんがポツリと言った。

鏡の前に置かれていたテレビからは、ちょうどイラクが空襲にあっているニュースが流れていた。

ボクが、一体何のことだかわからなくてとまどっていると、「今、イラクが空襲にあっているニュースをやってたでしょう、私が小学1年生の時、空襲の時に鳴った警報と同じ音がしたの・・・」と、おばあちゃんは寂しそうに言った。

なんか、ものすごく切なくなった。

2003年3月25日 (火)

朝4時終わりの朝9時集合

朝9時に西鉄ホールに集合。で、昼過ぎまでかかって大道具の搬出。今朝の4時まで打ち上げをやっていたので、ボクを含めてみんなヘロヘロだった。

以外だったのは「轍から客演してくれた次賀君」が1番ヘロヘロになっていたこと。

次賀君といえば、芝居に登場するすべての立ち回りの構成演出を見事にやってくれたし、役者としても、誰よりも早くセリフを覚え、稽古には遅刻せず、演出のダメ出しも素直に聞きと、まさに「役者の鏡」と呼ぶにふさわしい完璧な人だったので、二日酔いでヘロヘロな彼が、ものすごく以外だった。

これが「普段からぐずぐずなヤツ」だったら、怒ってるところだけど、非の打ち所のない次賀君だったので、怒るというよりは「ああ、彼にもスキがあったんだなぁ」とホッとする気持ちの方が大きかった。そんなわけで、周りのみんなも次賀君のことを優しく見守っていた。

ヘロヘロなのを許してしまうぐらい、次賀君の「役者としての姿勢」はすばらしいモノがある。彼にはまた是非出演してもらいたいなぁ。

2003年3月24日 (月)

いよいよ今日で公演が終了。

最終日はいつも早めに小屋入りしてステージでゴロゴロしている。そうやって、ステージの色んなところでゴロゴロしながら、この作品が出来るまでの事とか、初日からの出来事などを、しみじみ思い出すのだ。(「つれづれなるままに・・・」ってやつ)こうやって名残を惜しんでいるわけ。

で、今日も階段席まで一杯のお客様に向けて、全力で上演。

今日のお客様はこれまでの中で、1番「よーし、今日は楽しむぞー!」という感じが伝わってきた。楽しい場面では拍手で大騒ぎして、しんみりした場面では一転静かになる。で、1話終わるごとに拍手が来る。僕らやる側もお客様に乗せられて、思いっきり演じきった。

今回も3000人を超えたので(確か、動員は3250人だったと思う)打ち上げは大盛り上がり。役者、スタッフあわせて総勢40人で深夜0時30分から始まった打ち上げは朝4時近くまで続いた。

いつも書くことだけど、ギンギラは本当にお客様に支えられているなぁと思う。今回も前売り券がすべて完売したし、更に当日もたくさんのお客様が来てくれた。しかもアンケートを見ると、「初めてギンギラを観る」という方のほとんどが友達の紹介、いわば口コミで来てくれている。今後も、この「お客様との信頼関係」を大切に頑張りたいと思う。

今回観に来てくれた皆様、本当にありがとうございました。

2003年3月23日 (日)

じつは時代劇マニア

昨日のハプニングをふまえて、みんな今日は慎重に本番に向かう。今日の2ステが終わると、あと残すは明日の1ステだけ・・・。せっかく形になったモノがあと1回で無くなるのかと思うと、とても切ない。今回階段席まで出ることになったので、こんな事ならあと2ステぐらい増やしておけばよかった。まあ、仮に増やしても、結局最終日が近づくと寂しくなるんだろうけどね。

今回、ボクの役者としての出番は少ないが、ヤマ場が1つある。それは第2話の「3役早変わり」の場面。ボクはこの場面が終わったあとはもうヘトヘト。いつもだったら「どうして出番が少ないんだ」と、「役者担当大塚」が怒り出しそうだが、今回はこの早変わりをやり遂げた満足で気が済んでいる。

それと、今回はボクの気持ちの中で役者の部分より、「念願の時代劇をついにやれた!」と喜ぶ、作・演出の部分の方が大きいのかもしれない。

2003年3月22日 (土)

ボクも昔落ちたことあるが・・・

衣装に縫いつけている「早替え用のマジックテープ」が取れたり、かぶりモノが壊れたりと、今日の公演ではハプニングが続出。役者だけでなく、装置、かぶりモノなども含め公演の疲れが出ているようだ。中でも1番大変だったのは本番中に、ある役者がセットから転落したこと。幸い本人にケガは無く笑い話ですんだが、落ちた瞬間は一緒に舞台に出ていたみんながビックリしていた。場面が暗いシ-ンだったので、落ちてしまったらしいが、その暗さのおかげでお客様に気づかれなかった事が不幸中の幸いだった。

今日は「さかえ屋」さんの方が観に来てくれていて、終わった後には(もちろん)なんばん往来をもらう。楽屋に持っていったら、あっという間に無くなってしまった。これおいしいもんね。

大塚ムネトの不定期日記