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2003年3月

2003年3月21日 (金)

公演半分終了!

今日で全8公演の半分4公演が終了。明日土曜日は夜公演だけなので、今日の公演が終わった後、楽屋で軽く中打ち上げ。全員で集まってビールで乾杯、差し入れでもらったモノを食べながら大騒ぎ。今回お菓子がテーマだったこともあって楽屋はお菓子だらけ「酒のつまみがお菓子」という何ともいえない組み合わせだった。

打ち上げの前に、今日までの動員も発表されたが、すでに1600人を超えているとのこと。今回は張り出し舞台になっているので、一回当たり380人分ぐらいしか席がなかったのだが、当日階段席のお客様の分も含めて、毎回400人ぐらい来てくれている計算になる。本当にありがたい。

更に嬉しいことがもう1つ。

じつは今日の昼公演に嘉穂劇場の方が来てくれていたのだが、公演が終わった後の打ち合わせで、なんと、「嘉穂劇場でひよ子侍を上演しましょう!」という話になったのだ!

ひよ子で芝居を作ると決めたときから、「嘉穂劇場で出来たら楽しいよね」とずっと話していたので、それが実現しそうでとても嬉しい。今日のビールは本当にうまかった。

2003年3月20日 (木)

本番の準備を頑張りながら

今日はグッチとカガッチが大学の卒業式で小屋入りが遅れた。この2人は劇団坂口(仮)のメンバーなのだが、ほとんど毎回出演してくれていて、今やギンギラになくてはならない2人となっている。と、さんざん芝居に出しておいて、「よく芝居をしながら卒業できたね」と感心する。

で、2人が来る前にお祝いのケーキを買って、照明音響の段取りも決めて「2人の卒業おめでとう会」をすることになった。「どうせなら、何か仕掛けを考えよう」と、みんなで大盛り上がり。しかも、「ちょうど2人が来たときに大げんかして脅かそう」とか、そういう「ドッキリ系」のモノばかり。さては自分たちが楽しんでいるだけか?と、お互いツッコミを入れつつ作戦会議。

結局、2人が来たときにはあえて卒業のことには触れず、何げに稽古を始めるフリをして舞台でお祝いをすることにした。ボクが「ダメ出しをするフリ」をして2人を舞台中央に立たせたところで照明が変わりお祝いの音楽が流れる。受付さんも全員集まってみんなで拍手。2人は照れまくっていた。

もちろん、本番に向けて稽古でバリバリ頑張りつつ、こういう事も起きてたりする。

2003年3月19日 (水)

公演初日

全公演前売りが完売しているが、特に今日は1番早く売り切れた日。当日券のお客様も多く、何と西鉄ホールの階段もすべて「階段席」としてお客様が座っていた。こんなにたくさんのお客様が会場に入っているのを見るのは初めて。いつもながら「ギンギラはお客様に支えられているなぁ」としみじみ思う。感謝感謝。

ただ、初日の開演時間が15分もおしてしまった。階段席で見ていたお客様もいたというのに、15分も遅れるとは!明日からは何としても開演時間が遅れないようにしなければ!

公演が終わった後で、実はひよ子の社長さんが見に来ていたことが判明!関係者の方に聞いたところでは笑って楽しそうにしてくれたとのこと。差し入れに(当然の事ながら)ひよ子をもらった。しかも、このひよ子、「ものすごく高級そうな木箱入り」で、のし紙には「がんばれひよ子侍」と書かれている。なんてシャレのわかる方なんだろう。みんなでありがたく初日記念として1つずつ食べた。

岩田屋や西鉄の方もそうだったけど、地元企業の方は懐が深いよなあと何だか嬉しくなってしまった。

家に帰ってきたら「宮城版週刊スタートレック13号」が届いていた。初日を頑張ったご褒美かな。

2003年3月18日 (火)

1日中分刻み

今日は1日中キッカケ合わせ。このキッカケ合わせで、「役者、照明、装置、音響」のそれぞれの呼吸を合わせるのだが、この呼吸を合わせるのがなかなか難しい。うまくあえば、全体が1つになって何倍もの効果が上がるのだが、どこか1つだけでもずれるととたんに台無しになってしまう。時間が許す限り、繰り返しタイミングを確認する。

難しいのは時間配分。もちろん1時間単位のスケジュールはすでに決まっているのだが、「では、その1時間をどう使うか」はボクにかかっている。たとえば1時間で10ページ分やらないといけないとしても、「じゃあ1ページ6分ね」とはいかない。1回確認すればOKのところもあれば、1時間やっても足りない場面もある。瞬間瞬間で「やらないといけない全体と、残り時間」を判断して、「もう1度繰り返すのか、先に進めるのか?」全体に指示を出していく。

で、時間に追われてへこみかけてたら、楽屋から女子の歓声が聞こえた。苦労していた衣装の作業が全部終わりみんなで大喜びしていたのだ。

「衣装でやらないといけないこと」が一杯書いてあったホワイトボードがいつの間にか1行残すだけできれいになっていて、その最後の一行に書かれた作業が終わった瞬間、ホワイトボードの文字を消しながらみんなで歓声を上げていたのだった。

ボクは「そうだ、この達成感だよな・・・」とハッとした。喜ぶ女子を見ながら、いつの間にかへこみかけていた自分を反省。気合いを入れ直してバリバリモードで午後からを過ごす。

目指すは打ち上げでのうまいビールだ!

2003年3月17日 (月)

いよいよ今日から小屋入り。

昼過ぎには舞台が完成し、装置もボチボチ形になってきた。スタッフに混じって役者達もそれぞれのパートを手伝っている。男子は舞台と照明、女子は衣装の準備。で、ボクは何人かの役者と楽屋でかぶりモノ作り。

ギンギラの公演では「一人の役者が早変わりで何役もやる」というのも見せ場の1つなのだが、今回ほとんどの衣装が着物なので、早替え用に改造するのが大変そう。女子全員が、「お互い励まし合いながら」なれない着物と格闘していた。

かぶりモノに関しても、予想以上に時間がかかったものがあり、終了間際に少しバタついてしまった。仕方がないのでギリギリまで居残って作業。で、残りは明日に持ち越し。

こんな時、仕込みが2日あるのは本当に助かる。もしこれで明日本番だったら、バタバタで大騒ぎになっていたと思うもんね。

まあ、何はともあれ、 これから1週間西鉄ホールに通う日々が始まるかと思うと嬉しくて仕方がない。よーしがんばるぞー!

2003年3月16日 (日)

七色の手を持つ男

今日は昼から稽古。昨日の通しでの問題点を確認してから、最後の通しをしたところでちょうど積み込みの時間となった。衣装、装置、かぶりモノに分かれてそれぞれ明日の準備へ。

かぶりモノは、明日朝積み込むことになっているので今夜は仕上げの作業。時間に追われて泣きそうになりながら、ひたすらスプレーで色を塗る。次から次に塗ってくうちに、かぶりモノを持つボクの手にどんどんスプレーの色が重なっていく。

そのうちボクの手は、超カラフルな色に変わってしまった。

「おお!この狂った配色は、まるでショッカーの怪人みたいだぞ!」

と、無理矢理このシチュエーションを楽しもうとしたボクだった。

2003年3月15日 (土)

減らすのではなくて

今日の稽古場で、役になりきろうとして苦労している役者がいた。その役者は「役を作り込んでいくと、役としてやっちゃいけないことがどんどん増えていく」と悩んでいた。

これって、考え方一つだと思う。「やっちゃいけないこと」を考えて、わざわざ自分の表現を減らすんじゃなくて、「そのキャラならどうするか?」を考えて、今までの自分になかった「新たな表現」を探せばいいのにと思ってしまう。もちろん、それまで自分に出来なかったことをやろうとするんだから、きっとスゴク苦しいとは思うけど、自分の表現が広がってさらに魅力が増していくと思えば全然つらくないと思うんだよね。

だって、「今自分に出来ること」からひく演技を続けていたら、いつまでたっても成長出来ないでしょ。

2003年3月14日 (金)

泣く泣くカット

今回は30分4本立てなので、2時間で終わるはずなのだが、「大好きな時代劇の要素」をこれでもかと詰め込んだら、全体がどんどん長くなってしまった。

で、泣く泣くカットしているのだが、どの場面も好きだったので、ものすごくつらい。「演じている役者に申し訳ないなぁ」と思いつつ、少しずつカットしていく。今日はオープニングのシーンが少し短くなった。

2003年3月13日 (木)

絶対噛んじゃダメなセリフ

もちろん、基本的にはどのセリフも噛んじゃダメなんだけど、中でも特に「場面の決めぜりふ」とか、もう絶対に噛んじゃダメなセリフってのがある。で、なぜか、そういうセリフに限って、稽古でいつもしくじってしまう「危険ポイント」となることが多い。(きっと感情が高まっていることも原因なんだろうけどね・・・)

今回も、何人かの役者がこの「危険ポイント」を抱えて苦労している。稽古場でしくじったときは、まだみんなの爆笑ですむけど、これが本番だったらと思うと、ちょっとドキドキしてしまう。

もちろん、ボクのセリフにも「危険ポイント」がいくつかあるので、本番でしくじらないように、発声の時などに、もう何度も繰り返ししゃべっている。

まずは、理屈抜きに口に覚えさせないとね。

2003年3月12日 (水)

今何キロ?

ひたすらかぶりモノ作りの日々が続いている。今日カッターで材料を切っているときに、ふと思った。「これまでに材料をカッターで切った距離は、トータルで何キロぐらいだろう?」って。毎回公演前の20日間ぐらいはひたすらに作り続けているので、これまでの分をあわせると、かなりの距離になるんじゃないだろうか・・・。

で、頭の中で「カッターで切り込みを入れながら地球を1周する自分」を想像して、ちょっと笑ってしまった。

大塚ムネトの不定期日記