今日はアクロスで稽古だったが、たまたま同じ時間帯で「あなピグモ捕獲団」も稽古をしていた。すでに各情報誌で発表されている通り、「あなピ」はこんどの公演が最終公演になるとのこと。ボクは福永君の作品が好きだったので、ちょっとショックだった。
ホント続けるって大変だよなぁとしみじみ思う。
ギンギラもボクが主宰になってから5年たつが、実は、もともとボクはギンギラの一役者でしかなかった。5年前「ギンギラを解散しよう」という話になった時に、「解散するくらいならボクが続ける。」と言ったのが、ボクが主宰になった経緯。しかもその時は、「会場との契約(あと2回、作品を上演する約束になっていた。)を守ってから解散しよう」という、つまりは、「終わるための臨時主宰」だったというわけ。
ギンギラが順調にやって来たと思ったら大間違い。解散の話が出た頃は、300人を切るぐらいまで動員も落ち込んでいたのだ。
ただ、ボクとしては「このまま終わらせてなるものか」という気持ちで一杯だった。で、それまでのコント路線から、もっと芝居っぽい作品を目指して、必死に「新しいギンギラ」を追求した。幸い、「新しいギンギラの手応え」をボクだけでなく、一緒にやっている役者も感じてくれたし、なにより「お客様」が作品を支持してくれたので、こうして今に至っている。
で、気がつくと5年。5年もやってると、そりゃあ色々ある。歳だって、33だったボクがもう38だし・・・。
仕事をしながら出演しているメンバーもだんだん年齢が上がって、バイトから正社員になったり、会社での立場が上になったりと、「必ずしも芝居優先」とはいかなくなってくる。他にも結婚とか、出産とか、子育てとか・・・・年齢と共に、責任がどんどん増えていく。学生で参加しているメンバーの場合も、1、2年のうちはいいけど、いずれは「卒業して就職」ということになるし。
家の事情や会社の事情などで、どうにもならないこともあるのだ。
ウチの看板俳優である松清貴樹も、仕事の都合で、来年1月公演には出れそうもない。正直、彼が出演できないのはものすごく痛い。でも考えてみれば、彼はボクが主宰になった時から、一度も休まずに参加してくれてる「皆勤組」。だから、今回ぐらい本人の都合を優先してやりたいとも思う。
一人一人色んな事情がある中で、「ある一定期間を共有して芝居を作り、さらにそれを続けていく」って、実はスゴク奇跡的なことなのかもしれない。