今では何でもありのギンギラも
それまでずっと「流通キャラ」を主役にして芝居を作ってきたボクにとって、「翼をくださいっ!」は、はじめて流通キャラがメインの話にからまない作品だった。「愛と青春のバス達」というバスが主役の話も作っていたが、この時もやはりストーリーの中心は流通キャラ。でも、いつまでも流通キャラだけで芝居を作っていたら、やることがなくなってしまいそうで・・・・。何としても「新たな主役」が必要だった。
そんな思いの中で作ったのが、飛行機を主役にした「翼をくださいっ!」。
万全を期すために徹底的に取材をかさね準備にもじっくり時間をかけた。その甲斐あって「翼をくださいっ!」からは、ひよ子をはじめ、ロイヤル、0系新幹線と、後の作品で主役になる方々が生まれている。作品世界がひろがる事で、結果的に流通キャラ達を大切にする事も出来た。
はじめて悲劇の要素を取り入れた「天神開拓史」、流通キャラ以外で物語を構成した「翼をくださいっ!」。この2つを生み出せたからこそ今のギンギラがある。