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2007年1月

2007年1月31日 (水)

同じ出来事のハズなのに

「中国に日本の技術で新幹線が誕生した」と報道があった。あるテレビ局と系列新聞は「反日感情を恐れて、中国は日本の技術と言っていない」と伝え、「ドイツ製ですか?」と日本製であることを知らない乗客のコメントを掲載している。まるで、新幹線の誕生を喜んでいると言うよりは、水を差すような伝え方。

別のテレビ局と系列新聞は、全体的に歓迎ムード。中国が反日感情を恐れていることには触れず、乗客のコメントも「日本製でいいですね・・」と笑顔。

同じ出来事なのに、この差は何だ。明らかにある局は賛成である局は懐疑的って事だよね。この切り取り方は怖くなった。だって全然印象が変わってくるし。

これと同じようなことが、1月10日のスターフライヤーに関する新聞報道でもあった。同じデータを元にしているのに、ある新聞は「年末の上京便低迷」で、別の新聞は「スターフライヤー健闘」と、印象が全然違う見出し。

ネットの功罪はあるが、こう言う時に広く情報を収集出来るのはいい。

2007年1月28日 (日)

新市長で劇場が白紙に

フリンジで荻野さんもトピックスで紹介していた(http://fringe.jp/topics/0701.html#281)。「市長がかわると白紙かも」と言うのはわかっていたこと。

でも、新劇場の話をどれぐらい一般の方が知ってたんだろうか。そりゃあ新聞で報道はされていたけど、ほとんどの人は興味がなかったんじゃないかと思う。興味が少ないから反対も少ない。だから市民派を掲げる新市長も、「白紙にする」って言いやすかったんだろう。

今回はいったん白紙になるけど、「劇場が必要なんだ」と表現者の思いが1つになり、一般の方にも理解が広がれば、きっと劇場は出来ると思う。まずは、表現者が一丸となって意思表示する仕組みを作らなければ。

2007年1月27日 (土)

きらら公演「いちじく純情」

物語は、スーパーに勤めていた若者が主人公。ある日「このまま歳をとるのか」と怖くなった主人公は仕事を捨てて姉の家に転がり込む。姉のところには「恋人のような、ただの同居人のような、書けなくなった作家」が一緒に住んでいた。主人公は姉が勤める葬儀社を手伝うことになるが・・・。役者それぞれが存分に暴れつつも切ない池田ワールド。

登場人物達は、皆「人生というレール」の上を走っているが、悲しいかな「自分の望む目的地」に順調に走っている者はいない。中には目的地を決めることを放棄して、ただ日々に身を任せている者もいる。

主人公は、いつの間にかボンヤリ見えてきた「しかたなしの目的地」に恐れをなして、何とか進路を「自分の望む目的地」に切り替えようとしたわけだが、とりあえずそれまで走っていたレールからはずれるので精一杯。なぜなら彼には「行きたい目的地」がわからないのだ。

でも、人生の電車は、本人が迷おうが悩もうがお構いなしに進んでいく。そして誰もが最終目的地「死」に到着して終わる。物語の中には象徴的に2回の葬儀場面が入る。最初はしっかり長生きして、皆が納得する死。次は、まだ途中での無念な死。

ある偶然の出来事がキッカケでラストシーンになるが、答えが出たわけではない。結局それぞれの目的地探しは続いていく。目的地を自分で決めようとする者、思わぬ出来事から決まろうとする者、またそれから逃れようとする者、受け入れる者。池田さんはあえて登場人物達に結末を与えず終わるが、それこそ人生。究極の結末は葬儀社という設定で2回も示している。このラストボクは好きだった。

あわや中止かもと言う状況を乗り越えて、ホント良い作品が生まれたと思う。

さてボクが乗っている電車はどうだろうか。自分が望む目的地については、20代でもがき続けてようやく見えてきたので、あとは必死に走っていくだけなんだけど・・・。って書いて思い出したけど、「必死」って「必ず死ぬ」と書くんだよね(この話は2005年12月7日の日記にも書いている)。

ボクはどこまでいけるだろうか・・・。

2007年1月26日 (金)

チラシ無事入稿

細かな修正をしていると時間が幾らあっても足りない。早く出来ていたはずなのに気がつくと入稿ギリギリ。後は紙質。艶ありで進めていたが、再生紙のざらざらも良いなぁとちょっと迷っている。色校の時にあらためて紙の相談をすることに。

さすがに今日は頭が働かない。夕方に家に戻ってそのまま爆睡。今日は寝かせて・・・。

2007年1月25日 (木)

チラシ仕上げ

今回のチラシ表は「キャラ大集合写真」。それぞれ別に撮影した写真なので、データがいつも以上に重い。フォトショップの作業中に保存しようとしても「もう覚え切れません・・・」みたいなメッセージがマシンから出るほど。これまでもチラシ作業中にマシンが壊れる事が多かったので、バックアップを取りつつドキドキしながら作業。

幸い明日の入稿を前に、何とか表側の作業は終了。

チラシ情報面も、後は制作の確認待ち。明日の午後3時入稿まで今日は徹夜で作業かな。入稿を前に連日徹夜が続いているので自分の体も心配。マシンが壊れないだけでなく、自分もへばらないように気をつけながら作業。

2007年1月23日 (火)

天神まちづくり憲章

昼から福ビルへ。今日は審査員を頼まれている「天神文化賞 天神まちづくり憲章コンテスト」の一次審査。このコンテストは、今後の天神をどうしたらいいか提言を募集し、みんなの意見を採り入れてまとめようと企画されたもの。主催は地元企業などで構成されている天神委員会。

100を超える応募作品全てに目を通しジャンルごとに絞り込んでいくのだが、意見やアイデアなど、どれも感心させられる。今日はまず全体を3分の1にまで絞り込み、来月の2次審査で最優秀作品を選ぶことになっている。

審査の後は西鉄ホールに寄ってリリースの確認。ちょっと時間が空いたので、「近日中に」と頼まれていた新聞社の取材を今日にしてもらい、諸々用事を済ませる。

2007年1月21日 (日)

第一回目稽古&グーグル特集を見る

4月に向けての第一回目はミーティング。4月のスケジュール、今わかっている今後の公演予定、脚本の話、製作中のチラシデザインを見せて意見を聞いたりと、ワイワイガヤガヤ。いよいよスタート。

帰ってきてから留守録していたNHKのグーグル特集を見る。ネット検索で成長を続けるグーグルの「知られざる部分」を取材した番組で、検索の上位に来るようにHPを作るコンサルティング会社や、ランクが落ちて売り上げが激減したネットショップの紹介など、恐ろしいぐらいの影響力を紹介していた。

じつは検索で引っかかるかどうかをグーグルがコントロールしているという「情報操作」の話には、普段よく利用しているから余計に怖さを感じた。「情報との向き合い方」を考えさせられた番組だった。

自分で情報を選んでいるつもりが、選ばされていたかもしれないわけだよね。

2007年1月20日 (土)

四島さんと外食王

外食産業をテーマにした作品「外食王オムレット」で、主人公である「オムレット王」に味方するのが、外食レストラン「ロイヤル」の王だった。

「ロイヤル」を創業した江頭さんは、終戦後、福岡空港でのカフェから始め、日本で最初に外食レストランを作った。試食を重ね何度も胃を悪くし手術をしたが、それでも味の追求をやめず、その情熱で日本に外食産業を根付かせた。まさに「外食王」。

今日の経済NOWはこの「ロイヤル」の特集で、厳しい時代に業務形態を多様化して生き残りをかける様子を紹介していた。西日本新聞に、元シティ銀行頭取の四島さんの聞き書きシリーズが連載されているが、こちらも今日はロイヤルについて(もしかしたらタイミングを合わせたのかもしれない)。

四島さんも、江頭さんのことを「外食王」と締めくくっていた。四島さんと江頭さんがゴルフ場で撮った記念写真が掲載されていて、江頭さんの優しい笑顔がとても印象に残った。この聞き書きシリーズもとても面白い。さすが戦後福岡を支えてきた方のお話。ぜひ今度、直接取材させてもらいたい。

2007年1月19日 (金)

いよいよ告知開始!

昼からピクニック事務所で九州ウォーカーの取材。いよいよ4月公演の宣伝が始まった。お馴染みのライターさんに見所をと聞かれ、「そりゃあ全て見所ですよ」と、つい1時間の予定を倍の2時間語る。ホントどこも見所なんだから。

取材の後は、プロデューサーの堀さん、プロモ担当ディレクターの永渕さんと昼飯。のんびりランチのハズが、4月脚本で悩んでいる場面を喋っていたら止まらなくなり、まるで脚本ミーティングの様な状況になってしまった。でも、「作家の思いを聞くのも制作の大切な仕事だから」と2人ともボクにあわせてくれる。本当にありがたい。

ひとしきり話し終わって外に出ると、いつもギンギラを観てるというカップルに遭遇。記念写真を撮ってちょっと立ち話。「4月公演楽しみにしてますよ」と笑顔で言われて嬉しくなる。「こんな偶然もあるんだねぇ」と堀さんと永渕さんも笑っている。何と幸せな瞬間だろう。

ボクの芝居は、こうしてたくさんの人に支えてもらって出来ている。期待を裏切らないように頑張らなければ。

2007年1月18日 (木)

リリース用写真撮影

マスコミリリース用の写真撮影。今回は久々に合成写真で行こうと思っている。イメージは、空撮した天神の風景にそびえ立つ巨大なキャラ達。立っているキャラ写真を無理やり合成するのではなく、ちゃんと空撮の風景と構図をあわせたポーズで、「あり得ないけど自然な集合写真」にまでイメージ精度を上げるのが目標。

まずはベースになる空撮写真で、170センチの人間がビルより多少大きくなるように換算する。写真上の5ミリを10センチとして計算するとちょうど良いので、20分の1の縮尺でいくことに。

撮影はキャラを切り取るだけなのでどこでも良いが、高さを確保したくて西鉄ホールのロビーを借りる。カメラマンはもちろんゲンさん。写真の手前か奥かで立っている角度が違ってくるので、それぞれのキャラを「近い・中間・遠い」の3パターン、さらに「ビルをつかんでいる構図」では、実際に同じ高さの台(換算上90センチ)に手をついて撮影と、かなり手間をかけて撮影した。

完成した写真は近々HPでも公開するのでお楽しみに。

大塚ムネトの不定期日記