テレQで再放送している「大忠臣蔵」がいよいよ今週「討入り」予定。番組変更がなければ今週金曜日に「討入り その1」が放送で、来週で最終回を迎える。とっくに12月を過ぎているが、まあそこは再放送だから仕方がない。忠臣蔵大好きなボクは、タイマー録画をして欠かさず見ている。三船敏郎が大石内蔵助、仇討ちに上杉家を巻き込まないように苦心する上杉家重臣を丹波哲郎が演じていて見ごたえ十分。他にも、天知茂とか今ではもう会えない方々が多数出演している。
全52話を飽きさせないように、討入りに向かう大きな流れだけでなく、一話ごとに登場するゲスト俳優の物語がまた楽しい。中村翫右衛門が内蔵助を支援する大阪商人を演じた第37話「天野屋利兵衛は男でござる」とかは、翫右衛門が存分に演じているし、最後に南町奉行役で、前クールで「遠山の金さん」に主演していた中村梅之助が出てきたりと、時代劇ファンへのサービスもたっぷり。昔の日本映画界には、こんなにも素敵で個性的な俳優がいたのかと改めて驚嘆する。
この俳優たちを見ているだけでも楽しいが、制作された時代背景を知るとさらに面白い。この大忠臣蔵が制作されたのは1971年。映画界が衰退し、スター俳優が作ったいわゆるスタープロが危機を迎えた頃だった。三船敏郎は、三船プロの社員、長年仕事をしてきた映画界スタッフを支えるべく、赤字を減らそうとテレビと組んで連続時代劇を作り始める。大忠臣蔵もそう。
路頭に迷う赤穂藩士たちを支えた大石内蔵助は、社長として赤字を減らすべく奮闘していた三船敏郎そのものだったのだ。
さあ、いよいよ残すはあと7話。「討入り その1」は、今週金曜日ですぞ!