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2009年1月

2009年1月12日 (月)

追撮2日目(トータル6日目)何があっても今日でクランクアップ

朝9時に事務所に集合。昨日から雨が続き、朝も猛吹雪。しかし、またしても奇跡的に撮影時間には晴れ間が。こうなると「ボクが晴れ男だから」とかのレベルを超えた晴れ方。この座組で強力な晴れパワーが出ているのかもしれない。と言うかきっと出ているんだと思う。

嬉しいことは続いた。今日は祝日で海中が使えず、撮りこぼした場面をどこで撮ろうかと悩んでいたら志賀島にピッタリの場所があったのだ。そして、撮り始めたら、まるで「雲待ち」をしたようなきれいな空。ただ青空よりも、いくつか雲がある方が奥行きがある画が撮れるのだ。これがまた嬉しかった。朝吹雪いていた時には絶対無理だろうと思っていた画が次々撮れた。第4話と第5話を見て、吹雪の合間で撮ったとは信じられないと思う。

最後は第2話の撮り直し。風が強すぎて大変だったが、粘って撮影。吉田淳は風邪で具合が悪いが頑張ってくれていた。本当に役者達がみんな頑張ってくれていたが、何と言っても雄大が偉かった。一番薄着で一番寒かろうに、全編登場してヘトヘトだろうに絶対弱音を吐かなかったのだ。モニターで見てもわかるぐらい震えている時も何も言わない。さすが伊集院さんの所で鍛えられている役者だなぁと。

さあ明日からは編集の日々。楽しみで仕方がない。

2009年1月 9日 (金)

追撮1日目(トータル5日目)

朝7時に事務所へ集合。佐賀の虹ノ松原にて、機関車役の先生とひかり侍役の雄大の場面を撮影。これで第3話が全て終了。その後は松原を走るひかり侍の場面。イメージは「電線の支柱の間を走り抜けるひかり号」。移動の車内で撮り直す第2話のセリフを確認。続いて福岡城跡へ。

「第2話、山口到着場面」と「第1話、逃げようとするひかり侍の場面」を撮影。たまたま道を間違えてたどり着いた石垣の場所がいい感じ。即興で「周りを警戒する場面」を撮影する。もともと舞台でもハプニングや即興を取り入れるのが好きなので慣れたモノ。いい場面が撮れたよ。

昼過ぎに海中へ移動。太陽の塔役の杉山英美とひかり侍役の雄大でとりこぼれていた場面を撮影。第2話の撮り直しまでいきたかったが、今日の撮影は海中で終了。

今日は良い画がたくさん撮れた。キャスト、スタッフのみんなが本当によく頑張ってくれている。そりゃボクもきついけど、ボクは自分が撮りたいモノが作れているんだから文句はない。腰は痛いし、家に帰ると気を失ったように寝てしまう日々だけど、幸せな限り。

2009年1月 8日 (木)

撮影4日目晴れ時々曇り

ピクニックに朝6時半に集合。まだ日の出前だが、あっという間に一日が終わってしまう日々なのでテキパキと出発。今日は海中の芝生広場で「第4話と第5話」を全て撮影する予定。さすがに2話分と撮影量が多いので、全てを絵コンテに描いて、カメラを移動させずにまとめて撮れる画を決めておいた。例えば「巨大化した太陽の塔とひかり侍の会話場面」だと、ひかり側の目線、塔側の目線をそれぞれまとめて撮影するのだ。

今日はこれまでで一番人数が多い日。昼食は、大皿に用意した料理をみんなでワイワイつつく。こうして過ごすのがとても楽しい。時間に余裕はないが、こういう時間は大切。みんなで温かいものを食べて食後にコーヒーを飲んで、再びテキパキ撮影へ。

特撮でお馴染みのお約束カットが楽しい。例えば巨大化だと、カメラの動きがポイントになる。縦方向に動く巨大化のカットと横方向に動く逃げる人々。この動きを編集でつなぐと一連の流れが出来る。ビームを出す場面は、ワザとカットを変えて、「TVの連続モノでお馴染みの使い回しカット風」にする。

と、今日も全員でテキパキと頑張ったがやはり撮りきれなかった。急きょ追撮日をもう1日増やすことに。ただ、人数が多い場面については、何とか今日一日で撮りきったのでホッとしている。

2009年1月 7日 (水)

殺陣打ち合わせ

午後から林、石丸、中島の3人を交えて最終話の殺陣を検討。設定は「ひかり侍1人と500系忍者9人の戦い」。1対9の戦いを、ペットボトルをそれぞれに見立てて実際に動かしてみる。1人3本ずつのペットボトルを持って「カキーン」だの「トリャー」などと言いながら動き回る。

夜は手直ししたかぶりモノをピクニックの事務所へ。撮影期間中は事務所が基地となっているのでかぶりモノ、衣裳など全て運んでいるのだ。

明日の天気も予報では怪しい。が、初詣で太宰府に行き、今年のお願いを「撮影日が全て晴れますように」と言うただ1つのことだけに絞ったので、きっと晴れるはず。

2009年1月 6日 (火)

NHK福岡で放送決定!

もともとこのミニドラマは、NHKデジタルラジオの試験放送用として「東京」と「大阪」だけでの配信予定(しかも一部携帯のみと、かなり限られていた)だったのだが、NHK福岡が面白がってくれて、なんと地元福岡ではNHKの地上波で放送が決定した。しかもドラマだけでなく撮影メイキングもあわせて放送してくれるとのこと。地元福岡のギンギラファンにも観てもらえるのが本当に嬉しい。

と言うわけで今日はメイキング撮影チームが家にきて、次の撮影に向けてのかぶりモノの修理風景、脚本修正の様子などを撮影。あと、初めて監督をすることについてのインタビューなど。「舞台は一度始まったら終わるまで流れは止まらないが、映像は時間を切り取り、さらに「瞬間を記録」出来るのが面白い」みたいな事を話した。

2009年1月 5日 (月)

撮影3日目雨の予報を覆す

天気は曇りのち晴れで昨日の雨が嘘のよう。まずは佐賀の虹ノ松原で「第3話、レールスター忍者とひかり侍の出会い」を撮影。ここで1つ大きな問題が。脚本では「煙がたちこめる」とあるのだが、何しろ松原は火気厳禁。焚き火なんかもってのほか。で、悩んだ末にドライアイスをカメラ前において、レンズ前の煙だけでいけないかと挑戦。しかし、これがなかなかうまくいかない。撮影中に風向きが変わったり、パリパリ割れる音で音声がNGになったりと苦戦が続く。こうなったら後処理のデジタル合成に望みをかけるしかない。第3話ではレールスター達との出会いをホラー映画風にした。

画としては、おびえる主人公の背中側から撮ってレンズ前を何かが通過し、気配に気づいた主人公が慌てて振り返る。その広い画と寄った画の組み合わせ。それを2,3回繰り返すと次の展開がある。あと、空に投げたモノが落ちてきながら別のモノに変わるという「2001年宇宙の旅的カット」も遊びで入れてみたよ。

昼からは福岡城跡へ。撮りこぼれていた「第1話クライマックス、500系軍団とひかり侍の追跡場面」を撮影。2カメを効果的に使おうと2手に別れて撮影。しかしそれでも時間が足りない。撮りたい画は決まっているのでサクサク進んでいるが、カット数が多いのだ。ギリギリ日が暮れる間際で人数が多い場面だけは全て撮影終了。よかった・・・。人数が多いとスケジュール調整も大変だし予算にも響くから。あとはひかり侍のみの場面がいくつか残っているが、追撮が決まっているので、そっちにまわすことに。

いつもなら日没で終了だが、今日はこの後あんみつの劇場で「第3話、レールスター忍者の忍法場面」の撮影。まずはレールスターとひかり侍の撮影をし、救出に来る機関車の場面まで撮影。劇場のスモークマシーンがいい感じで、まるでデニーロのタクシードライバーでの「スチームの中から現れるイエローキャブ」みたいな幻想的な画が撮れた。いいぞ!

最後は合成用のスクリーンをたてて素材撮影。

何と今日は、朝6時から深夜0時までひたすらに撮影していた。もうヘロヘロだ。しかしスタッフのみんなはバリバリやってくれている。映像の人はタフだなぁ。

2009年1月 4日 (日)

映像ラッシュ

OKテイクを時間軸で並べた編集前の映像を確認。初めての映像作品なので嬉しくて仕方がない。が、いくつか問題も判明。一番大きかったのは「第2話、蒸気機関車とひかり侍の会話場面」での画のつながり。広いサイズで撮った画と2人に寄った画の背景があまりにも違いすぎるのだ。これ、わかっていたことなんだけどなぁ・・・。

実は、当初撮影する予定の場所が満ち潮で使えなくて違う場所で撮影したのだ。仕方なく撮影していたのだが、改めて前後を並べて見ると、あまりにも違いすぎる。相談の上、この場面は撮り直すことに。

監督として「OK」を出す責任の重さが身にしみた出来事だった。

思い返せば「夕焼けを撮らなければ」と焦っていたのが敗因。これからの撮影については、ギリギリまで現場で粘らなければと反省。「同じ失敗はしないぞ」と反省したところで、「もう一度撮影出来ると言うことは、もっと良くできるチャンスだ!」と頭を切り換える。プラス思考で楽しく乗り切るのだ。「セリフ」「役者の動き」「カット割り」をより効果的になるように考え直すことに。

大塚ムネトの不定期日記