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2009年12月16日 (水)

いよいよ地デジ侍撮影!楽しい監督生活

撮影は今日と明日の2日間。明日の天気が悪いとの予報を受けてスケジュールを組み替え明日予定していた外の場面から撮影開始。まずは、主役の中村タクジとエキストラのテレビ侍たちの場面から。

カメラマンは、今年の地域ドラマを撮った方。元々ドキュメンタリー出身とのことで臨機応変にやってくれるのがありがたい。一瞬太陽が出た瞬間に「日が出てきた!城の外観を撮るチャンスだ!」と言うと、すぐに対応して、ボクと一緒に走って撮影ポジションに移動してくれる。

外を撮っている間に、室内シーンを撮影する書院では、照明さんがボクの発注した照明を準備と、スケジュールも無駄なくバッチリ。

午前中で120秒版のラストシーンを撮り終えて、午後から書院での撮影。まずはテレビ家老が、廊下を駆けてくる場面から。これは「ひかり侍」以来、ボクの時代劇ではお約束の場面。かけてくる家老役はギンギラのアッキー。アッキーはボクが監督した3作すべてで「あわてる家老」を演じている、いわば、あわて演技のベテラン。だから、「早すぎず、遅すぎず、さらに床をバタバタ鳴らしながら走る」と言う、むちゃくちゃ難しい注文も慣れたモノ。

次のカットは殿の間。10人のテレビ家来たちが殿に詰め寄る場面。大河ドラマ風に、カメラが廊下から部屋にパンし詰め寄る家来の後ろ姿まで撮って、切り返しで家来たち正面の画。そのまま「殿から観た同じ方向の画」をまとめて撮影し、照明を組み替えたあと、「家来側からの画」をまとめて撮る。方向が変わるたびに照明を組み替えるのは大変なので同じ方向の画をまとめて撮って効率よく進めるのだ。

きっちり絵コンテで決めている画を撮りながら、カメラマンの提案でさらに良い画があればどんどん取り入れる。この辺の進め方はボクの舞台での作り方「脚本、演出できっちり作りつつ、スタッフ、役者の提案大歓迎」というのと同じ。共同作業が楽しいのだ。

あとボクの特徴は「早撮り」なこと。最初の1回目でOKならそれで十分なので、すぐ次のカットの準備をする。もちろん納得がいかないときはかなり粘るが、OKならすぐに終わる。おかげで今日の撮影は順調に進み、明日までかかるはずだったエキストラ君たちの場面も今日で終了した。

制作費も節約する良い監督でしょ。

大塚ムネトの不定期日記