眠れない夜
地震の時はちょうど稽古中だった。携帯の警報音がいろいろな場所から鳴り響いた直後の揺れ。警報音を初めて聞いたので、揺れて初めて音の意味を理解。そして、その夜は、何度もこの警報音を聞くこととなり、揺れにおびえながら眠れぬ夜を過ごした。
そしておびえながら西方沖地震を思い出した。あの日、ボクらは西鉄ホールで昼公演の準備をしていた。公演は大好評で、翌日の最終日までの3ステはすべて完売していた。みんなで公演の達成感を感じ始めていたところに地震が起きた。ビルから避難命令が出て、残りの公演はすべて中止となった。「突然日常が奪われる」衝撃で呆然とした。どこにもぶつけられない悔しさで朝まで眠れなかった。
熊本には身内や友人もたくさんいる。毎年審査員をしている高校演劇のみんなも心配だ。自分にできることを考えてしっかり向き合っていければと思う。