観てもらった方には好評なのだけど・・・ギンギラ映画苦戦中
子どもたちにギンギラを体験して欲しいとの思いで作った映画だが、23日からの全国公開でかなり苦戦している。東京でおこなわれた一般の親子100人を集めた試写会では、90%以上の方が面白いと言ってくれて、作り手としてはホッとしていたのだが、現実はきびしい。
一般公開でも観てくれた方には好評なんだけどねぇ。
演劇の世界では多少なりとも知られてきたが、一般の方々になかなか演劇が伝わらないようで。思えばギンギラの芝居も、「見てもらえれば面白さをわかってもらえるんですが・・・」と口コミを重ね、14年かけてようやく今に至っているわけだし。
さらに今回の映画は、「子どもたちのため」と言うのが一番なので、ギンギラファンの大人の皆様には、「子ども向けなら行くのはどうしようかな」となったかも。うーん。
これまで色々な事に挑戦してきたギンギラ。どの出来事も正直に公表しているので、この映画についても成り行きをこの日記に書こうと思う。
■映画の話は3年前から 「ギンギラで映画を作らないか」との話をもらったのは3年前。楽しそうだなとは思ったが、「ギンギラをどう映像化するのか」と言う一番大事な部分がうまくイメージできず、話がずっと止まっていた。
わざわざ「舞台のような映画」を作るくらいなら、舞台を見てもらうのが一番だし。
NHKやポンキッキで放送した「ひかり侍シリーズ」は、時代劇という設定を加え、実際の小倉城や肥前夢街道など、「画力のある場所」でロケをすることで、舞台とも違う映像独自の世界を作り、「映像でしかできないギンギラ世界」を構築した。1話5分に過剰に情報と音楽を詰め込み、密度も増している。と、一話5分の短編でも、慎重にいくつもの作戦を立てて作り上げているのだ。
「では長編映画でのギンギラらしさとは何か?」。
これが自分の中で見つからず、映画の話は、その後2年間ずっと宙に浮いたままだった。そんな時、もう一つの映画会社が話に加わり状況が変わることになる。
■「小さな子どもたちのための45分」という企画 長編映画化への意味をうまく見つけられず、舞台作りで忙しくしていた時、ワーナーマイカルで上映する「小さな子どもたちのための45分程度の短編映画」という話が持ち上がった。
電車祭のイベントやどんたくなど、子どもたちの反応がとても良く、いずれは子どもたち向けの作品にも挑戦したいと思っていたボクは、ようやく映像化する動機が見つかった。ギンギラ公演では未就学児童の入場を断っているので、体験できない子どもたちになら「舞台のような映画」を見てもらう意味があると思ったのだ。
今日はここまで。次回は、制作過程について具体的に書こうと思う。