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2002年7月19日 (金)

世界1小さい歯車

をつくる会社が日本にあるとTVのニュースでやっていた。番組では米粒の上にのった歯車の映像が紹介されていた。この映像を見ていたら、別の番組で見たスイスの時計職人のことを思い出した。

その番組に登場した、ある時計職人は、机の端を口でかじって顔を固定しながら作業をしていた。少しでも顔がぶれたら手元が狂ってしまうからだ。その職人は大きな虫眼鏡を使って直径数ミリの歯車を作っていたが、なんと、歯車の歯を特殊なヤスリで1つ1つ削りだして作っていたのだ!なんて気が遠くなる作業なんだろう・・・。

また、別の職人は顕微鏡を覗きながら「たて1ミリ×よこ2ミリ」の広さでの作業を続けていた。その時の作業は、なんと、「0.5ミリの58面ダイヤモンド2000個を時計のフレームに1つ1つ手作業で埋め込んでいく」という作業だった(すごすぎる!!)・・・一瞬でも手元が狂ったら終わり。すさまじい集中力で1つ1つのダイヤを埋め込んでいく。番組を見ているこっちまで緊張感が伝わってきて、思わず息を止めて番組を見てしまったほどだった。

最後に登場した職人は、「時間に正確でありながら、シンプルな構造にする」というのを追求していた。理由は「自分が死んだあとに時計が壊れても、他の人が修理できるようにしたいから」だって。「そうすることで自分の作った時計と共に自分が永遠に生きるのだ。」と語っていた。・・・自分が死んだあとのことまで考えて時計を作ってるなんて・・・・これまたすごいよね。

一流の時計職人が作った時計は、芸術品として「ビックリするほど高い値段」で販売されているが、この番組を見ていたら(僕にはとても買えないが)何となく値段に納得してしまった。だって、1つ1つの時計を作るのに命を削って作ってるのがよくわかったもんね。

大塚ムネトの不定期日記