チラシとしてのあり方にこだわった漂流画報のこと
ボクはマヤさんに「HPで活動した方が簡単では」と聞いたことがある。その時マヤさんは、「自分は劇場に来たお客様に手にとってもらいたい。劇場で出会うのが良いんだ」と、「チラシとしてのあり方」に、こだわりを語ってくれていた。
この日記でもよく書いているが、ボクはチラシというのは、「表現者からお客様への手紙」だと考えている。それも、作品を知って欲しい、劇場に来て欲しいという切なる願いがこもった「恋文」。
だから、マヤさんの漂流画報は、折込というスタイルにこだわり、様々な作品を紹介する、表現者とお客様の「恋愛仲介所」みたいなモノだと感じていた(これはボクの感じ方なので人によっては違うかもしれないけど)。とてもありがたい存在だった。励みになっていた演劇人は多いと思う。だからこそ画祭も実現したのだ。
ネットで簡単に活動出来るのに、手書き、印刷、折込(もちろん全て自分1人の力)にこだわったマヤさん。見事なイラスト、劇中歌があれば楽譜をおこし、作者がこだわったであろう部分への細かなツッコミなど、画報は立派な作品だったと思う。
ボクのこの日記も含め、ネットでの表現は書き込む環境さえあれば誰でも出来る。一方的な思いこみで誰かを傷つけないように気をつけなければ。